私は、ボジェクゾシム。
昆布の妖精として生まれた。
父は、私達の家族には居無い。
母と、弟と姉の4張で暮らしている。
本当は5張で暮らすはずだけれど。
因みに、昆布は、私達の妖精の国では1張(いっちょう)、2張(にちょう)と数える。
そして隣国の若布の国では一枚、二枚と数える。
弟は本当に此処、1、2年前に生まれた。
とても小さい。
私は、衝撃的な事を体験してしまった。
現代に置いて(おいて)人間は滅多に妖精の国へは来無い。
忙しいから。
心を亡くした状態ではとてもじゃないが、妖精の国へ何て来れ無い。
有る程度の時間と、有る程度の心の余裕が無いと、来る事が出来無い。
多くの人は、庭でハーブの匂いでも嗅いで居る間に知らぬ間に妖精の国に来ている事が多いらしい。
気分が良く成って辿り着くのだろう。
しかし、私が合った人間はそうでは無かった。
とても、花の匂いを嗅いでいたら、気分が良くなって妖精の国に来て仕舞った何て雰囲気では無かった。
恐らく、其の人は一度黄泉の国や、三途の川に行った事が有る。
そんな雰囲気が漂(ただよ)っていた。
彼の名前は、フルタマンミツだ。
彼は、良く分からないがとにかく間違って此処、昆布の国に来て仕舞った。
此の国に辿り着いて仕舞った。
其の過程は余りに難しくて私には今一理解しかねた。
しかし、兎に角(とにかく)此処、昆布の国に来てしまったのだ。
彼は、既に死んでいた。
死んだ後に魂だけが彷徨って(さまよって)此処に来てしまったらしい。
だって三途に川に行った事が有るのだから、其れはそうだろう。
私は、畑作業をしにいつも通り、我が家の畑へ行った。
そしたら、其処に彼が居た。
私は其の頃、姉が東京に上京してしまった事に多少当惑していた。
だから何と無く、意識が遠く成っていた。
だから、其の人間はただの幻想だと思った。
と言うか、夢の国であり妖精の国である「昆布の国」にある全てはただの幻想だ。
まあ、幻想と言う物は現実に存在する物が変化したものだから、元の形は現実世界(人間世界)にちゃんと存在するのだが。
其の話は放って置いて。
私は余りに驚くべき其の状況に暫く一時停止してしまった。
ll のマークで有る。
そのくらい、昆布の国に人間が居る事は本当に珍しいのだ。
最近夢の国では人間が紛れ込んだら、追い返せとか訳の解ら無い条例が出始めた。
昆布の国の妖精達はとても真面目だから、一度思い込むと徹底的だ。
もう、条例は法律に成って仕舞っている。
昆布の国の妖精は真面目と言うか、真面目過ぎる。
そんなわけの解ら無い条例も思い込んでしまえば最高の力を持つ法律に迄仕立て上げてしまう程真面目で、真面目腐っている。
腐っていると言うと少し言い過ぎなのでは無いかと思われるかも知れないけれど、事実真面目腐っているのだ。
だから、私は彼を見て暫く仕手(して)途轍も無く身震いした。
「ヤバッ」と思ったのだ。
殺される!
とまででは無いが。
ヤバイのだ。
人間を妖精の国へ入れて仕舞うのはヤバいのだ。
彼は我が家の畑(ニュートリション場)に刺さっているストローを眺めていた。
珍しそうに。
いや、私からするとそんなストローでは無く、貴方の方が珍しいのだ。
私の元に天使と悪魔が遣って来た。
此処は妖精の国なので、私の元には本当に悪魔と天使が遣って来た。
天使は天国から、悪魔は地獄から。
全く、仕事熱心で有る。
私のちょっとした心の揺れ迄感知して遣って来てくれるのだから。
いやでも、此の場合はどうても良い事では無い。
何しろ昆布の国では人間を匿う(かくまう)事は重罪だ。
意味不明だが。
上(TOP5閣)がそう思い込んでいるのだからもう、其れは仕方が無い事だ。
意外な事が在った。
天使は1人、悪魔が2人来た。
何故に悪魔が2人?
其れは、何故かと言うと、最近人間界の日本で自殺者が増えているからだ。
最近、悪魔が増えて、悪魔の仕事が増えている。
悪魔が大忙しなのだ。
其れから、死に神迄忙しそうにしている。
悪魔が死に神に嗾けて(けしかけて)もっと人間を自殺させろとか行ったらしい。
最近昆布の国のTVで見聞き仕た(した)。
多分其んな理由で悪魔が2人来た。
そして、私は言い包められた。
悪魔に。
だって、其れは当然だろう。
天使1VS悪魔2だから当たり前だ。
どの様な結論に成ったかと言うと、「匿う(かくまう)」だ。
其の人間を私が匿うと決めた。
私は変身の術を使って、彼を昆布の妖精に養成した。
別に、彼が私に変身させろと要請した訳では無い。
私は彼を一方的に昆布の国の妖精の姿に変えた。
彼は喜んでいた。
私は彼をアパートに住まわせた。
そこらへんの手続きは私が済ませた。
其のアパートの大家の昆布さんに挨拶した。
言葉もしっかり教えた。
私は大家さんには、大変嘘臭い物語を物語った。
「彼は言葉が変なのですが、其れは此の人、あ、ううん、此の昆布の御父様とお母様が大変真面目で(昆布の国では真面目と言う言葉、最高の褒め言葉だ)、我が子、つまり此方の「マンミツ」さんにバイリンガルに成って欲しいと思ったのです。ワカメの国の言葉と昆布の国の言葉の両方を喋れる様にと。そうして、ワカメの国の言葉を熱心に慣わ(ならわ)せて、習わせていたら、昆布の国の言葉つまり母国語を覚えるのをすっかり忘れていて。それでちょっと言葉が変ですが、気にし無いで下さい。お金は、私が初めの内何ヶ月は払いに来ます。彼の仕事場はもう既に決まっています。ですから其の仕事が落ち着いて来たら、本人の御金で家賃を払えると思います。」
そんな事を一気に喋繰ったら(しゃべくったら)、大家さんはさすがに気圧された様で納得してくれた。
彼(マンミツ)の職業を彼に宛がった(あてがった)のも私だ。
彼の仕事場は、塵(ごみ)消化場だ。
人間界から遣って来た塵(ごみ)を処理する、昆布の国の外に追い遣る仕事だ。
彼は、ふむふむと興味深そうにして、働き始めた。
軌道に乗って来た様だ。
しかし、起こった。
あれが。
和昆戦争。
今から思えば、私の元に悪魔と天使が遣って来た、私が悪魔の言う通りにした事自体が、悪魔に取り憑かれたと言う事とイコールだったのだろう。
正か、真さか、まさか、あの、TOP五閣の一張の占い師が私の実の姉マコアお姉ちゃんだったとは。
彼は一生懸命に働いていた。
私は、其の彼の働く様子が好きだった。
彼が好きなのでは無い。
彼の働くときの汗(海の中だから見えないが、小さな事は気にするな)が眩く(まばゆく)見えた。
彼が格好良く見えた。
いや、彼が好きとか沿う言うのでは…無いのだと思う。
彼が働いて居る姿が好きなのだ。
どうして私が彼が働いて居る場面を知っているかと言うと、気に成ってひっそり彼の職場にちょくちょく行っては物陰から見ていた。
彼は生きがいを感じている様だった。
私も彼を匿(かくま)って、良かったと心から思えた。
そもそも、隠す必要も無いが昆布の国の妖精はちょっと頭が”アレ”だから仕方無い。
私も姉が居ない日々に慣れていた。
そんな中、あの戦争が起こり始めた。
戦争が起こるという雰囲気は何処と無く在った。
何と無く心がざわつくので、解って仕舞う。
嫌だけれど。
分かって仕舞う。
どうし様も無く。
テレビでは昆布の国の頭(TOP5閣)の訳の分からない政策がどんどんと発表されていった。
前にも増してドンドン意味の分からない方向へ昆布の国の政治は動いていった。
本当にどうし様も無い作る必要さえ無い制度を作り捲くっていた。
其の指示を出していたのは、実は「占い師」だ。
最近お役交代が有った、占い師だ。
此の占い師という役職は、名前を明かす事は基本的に無い。
だから、私も勿論其の新米(新枚?)昆布の本名は知らなかった。
飽く迄も、「占い師」は「占い師」なのだ。
それが、戦争が始まるちょっと前にその占い師の名前を私は知った。
多分、一生懸命に其の新米占い師の名前を調べようと思っていたら、探し当てられただろう。
でも、私は其処迄(そこまで)その占い師に興味が無かった。
彼女が出す訳の分からない指示で困る事は殆ど(ほとんど)無かった。
有っても無くても良い様な制度ばかりだったから。
でも、偶々知ってしまった。
彼女の名を。
私は其の占い師が彼、なのか、彼女なのかさえ知らなかった。
彼女の名前は「マコア」。
何ヶ月か前に上京した、私の実の姉だった。
別に其の占い師が私の姉だからって全然、動揺なんてし……する!!!
どんだけだよ!
実の姉って!
信じられない。
だって、お姉ちゃんは、会計事務所で働いていたのでは無いのか!
どうなっているのだ。
私と私の母で少し話し合った。
でも、その「姉が国のお偉いさんまでいつの間にか上り詰めている」事件よりも、ワカメの国との戦争の方が大変だった。私が住んでいる所は田舎だから、徴兵はされなかった。
妖精の国では、現実世界と違って徴兵と言ったら、男も女も徴兵される。
元々、妖精にとっての「男、女」なんて大して変わらないどうでも良い違いなのだ。
私ももうすこし都会側に住んでいたら徴兵されただろう。
でも、ここは余りにも田舎で徴兵の対象に成らなかった。
お役人が此処まで来るのが面倒なのだろう。
マンミツの事が問題だった。
私が庇(かば)った人間、フルタマンミツ。
彼が住んでいるアパートに徴兵のお達しが来た。
私は彼のアパートへ言って、大家さんに話をした。
またまた、私が適当に造った作り話を。
「彼の御父さんと御母さんは、ああ、そうです、死んだのですが、彼らはワカメの国の事を大変大事に思っていました。だから、絶対に戦争を出来ない立場にマンミツさんは居るのです。だから、彼はおじいちゃんと御婆ちゃんんの所へ戦争の間預けられる事に成ったのです。」
とか、そんな話だ。
何とか辻褄がギリギリ合った。
良かった。
ぎりぎりセーフ。
そんなこんなで、フルタマンミツさんは其のアパートも出て職場も退職した。
退職したは良いけれど、マンミツさんにはこの先行く宛てが無い。
どうしたものか、私の家に連れていくと言っても、私のお母さんが許してくれるか。
御母さん、固いから。
年取ってるし。
堅いから。
たぶん許してくれない。
お姉ちゃんは闇の一味に成ってる(今、じゃお国の役人は全員悪人扱いだ。悪魔にでも憑かれて居るのでは無いか?)し、
マンミツさんの行き場が無いし、
仲良しだったワカメの国となぜか戦争をしなければならないし…。
田舎に住んでいる私にには何も出来無い。
甲斐性が無い、私には何も出来ない。
力の無い私には、何も出来無い。
不甲斐無い。
こんな状況嫌、!
※エンディングテーマ曲「ふがいないや/YUKI/蔦谷好位置」で御願い仕舞す。
こうなったら、もっと盛大な嘘を付くしか無い!
私は決意した。
私は、駆け落ちする。
駆け落ち…。
好き合う者同士が別の場所へと突然旅立つ事。
しかして私はマンミツさんに恋をしているのか?
どちらかと言うと母性愛に近いか若(も)知れ無い(しれない)。
マンミツさんにアパートを宛がい(あてがい)、マンミツさんの職場を紹介し、マンミツさんの正体がばれぬ様にアパートの大家さんに嘘を付いたりと、私はマンミツさんの為に自棄(やけ)に奮闘している。
何故?
恋か?
恋なのか若(も)知れ無い。
恋なのかもしれない、何て微妙な言い方普通はし無い。
でも、私の場合は其の位(くらい)薄い感情だった。
まるでプラスチックの様な恋だ。
堅くて、衝撃で割れて仕舞う(しまう)。
そんな…恋。
果たして本当に此の感情が恋なのだろうか。
恋と一言に言っても、その内容は様々だ。
大嘘…。
私の盛大な、決して正大では無い嘘。
正しく無い、口から出る虚。
口虚。
嘘。
私は、私の周りの御堅い(おかたい)連中達(昆布の国の妖精は私の母も含めてみんな皆、考え方が堅い)に
口から出る矢で対抗する事にした。
―と言うか、そもそも人間を妖精の国に居させる事を禁止する意味が解ら無い(わからない)。
正直言って、意味不明だ。
若布語で言うと、「訳若布(わけわかめ)」だ。
「私ね、恋をしてしまったの。御母さんだから、私は駆け落ちをするわ!どうか私の後を追わ無い(ない)で頂戴(ちょうだい)!」
私は決死の覚悟でそう母に言った。
私は、物凄い色々考えて、其の結果こうしてちゃんと自分の口から言ったのだ。
…其れなのに、母は芽をあ、違う、(人間の言葉の日本語に直すと…)「目」を大きく開けたまま私を暫く(しばらく)の間凝視した。
そして
「はははははははははははははははははははは」
笑った。
「アンタね、駆け落ちするのに、親に報告する張(はり〈昆布の国では昆布の妖精を1張、2張と数える。〉)が居る藻の(もの〈昆布の国と若芽の国では、「者」を「藻の」と表記する〉)ですか!はははははははわははははははは」
暫く笑って、母は続けてこう言った。
「あああ笑った笑った。久し振りに笑った。昆布の国は考え方が堅いからね」
あ、母もそう思ってたんだ。母も十分考え方が堅い方だと思うけれど…。
「そっか、そっか、恋をしたんだね。うん。…。いってらっさい!其の張(はり)と行っちゃいな!と言うか、別の国に行きなネ。此れから多分、昆布の国は若芽の国に戦争を仕掛ける。何だか周りの様子が可笑しい(オカシイ)もの。
だから、昆布の国と若芽の国以外の所に行きな。
お勧め(おすすめ)は竜宮かな?亜其処(あそこ)は良い所だからさ」
母はそう言って、私に卵パンを渡した。
そうして、私は母に嘘を付く事に成功した。
馬鹿だね。
御母さん。
私は駆け落ちの意味何て、知ってるよ。
其れを敢えて(あえて)言ったのは、私の好きな人が、人間だからだよ。
御母さん、騙されてくれて有難う。
「マンミツさん、待たせたね。じゃあ、行こう」
私達は待ち合わせの珊瑚が生えている苔だらけの石の前で落ち合った。
勿論、マンミツさんが私を好きかどうか何て(なんて)解ら無い(わからない)。
でも、良いのだ。其れでもいいのだ。
私はマンミツさんの世話焼き女房として、世話焼きのマザーとして、マンミツさんを守る事が出来れば、其(そ)れで良いのだ。
私が知っている「若芽の国」と「昆布の国」以外の夢の国と言ったら…
そう、母の行った通り竜宮城が良いかも知れ無い。でも、あそこ一時期人間界の日本流行って人間の出入りが激しかったから、有頂天になっていて、天狗も住んでるし…。
私、天狗は苦手なんだよね…。
だから、そう、あそこが良いよ。
黄泉の国。
あそこなら、なんだか陰気だけれど安心感は抜群だ!
そう私は決めてマンミツさんに言った。
「じゃあ、行きましょう!」
「え、何所に」
「ひみつ」
幼い頃、長無い頃、私は姉とよく遊んだ。
姉妹や兄弟は喧嘩(けんか)をよくすると言うが、私達姉妹はよく遊んだ。
マコアお姉ちゃんと、妹のボジェク。
よく遊んだ。
マコア姉ちゃんも恋をする時期に成った。
そして、私は彼女と遊ぶ事が少なく成った。
何でも、今付き合っている彼氏にメロメロで妹と遊ぶ余裕等無いのだと言う。
其処迄(そこまで)はっきり言い渡されても困るが…。
しかし、其う言う風にはっきりと言って終って(しまって)も後で本当に姉妹の関係が永遠に失われる事が無いと言う確信を持って居たからこそ、「『今は』遊べない」と言えたのだろう。
姉の「恋人(恋張)が居るから遊べない」宣言の一連の事件は、
逆に言うと私達の姉妹の絆を肯定する出来事だった。
そんな「恋相手が居るから、妹とは遊べない期間」の間に、姉から遊びに行こう、と言うか散歩に行こうと言われた。
何だろうと思って、私は姉に付(つ)いて行った。
暫く歩んで、其れから、着いたのは街を一望出来る公園。
其処に着くや否(いな)や、姉は叫んだ。
「あああああああああほおおおおおおおおお。ばあああああああかああああああああ。」
ん?
何だ此のシチュエーション…。
何が起きている?
そう行った後、ふらふらと身体を揺らしながら、風に吹かれて飛んで行って仕舞い(しまい)そうだった。
が、此処は昆布の国だから風は無い。
代わりと言っちゃあ何だが、水の流れなら在る。
そして彼女(姉)はフラフラと足を縺(もつ)れさせた後、鉄筋の手擦り(てすり)に腰を預(あず)けた。
そして大きく。
「はあ」
と溜息を水中に突いて、
「振られちゃった」
と一言。
そして姉は私にこう言った。
「アンタ、私の青い首飾り欲しいって言っていたよね。上(あ)げるよ。ほい。」
姉は、水中に其の青い首飾りを投げた。
空気中では無いから地面に落ちたりはし無い。
例え落ちても、地面は海の砂だから、玉が割れたりはし無い。
私はふよふよとコチラに流れて来る葵首飾りを手にキャッチした。
此れは、姉と私が以前丘の上で遊んでいるときに、見つけた物だ。
姉が先に見つけたので、私の物だ!と言い張った。
其の青い首飾りには不思議な模様が描かれていた。
其れが、非鉱石の飛行石だとは其の時は未だ知らなかった。
私は、姉が渾身(こんしん)の思いを込めたその「石」、「意思」、青い石を貰ったまま暮らしていた。
そのうちに、姉が昆布の都市へ出稼ぎに行き、其の出稼ぎ先で大成功を収めた。
そして、その大成功は成功を通り過ぎて最早(もはや)遣り過ぎで、国の政治を訳の解らない方向へと指示している。
まだ、あの時の恋を引きずっているのだ。
私には分かった。
あのとき、姉のマコアが恋に敗れて、田舎の物見高(ものみだか)でフラフラに成って
もう人生がお仕舞いみたいな雰囲気を漂わせていた。
其のときから、彼女は少々投げやりなのだ。
そのままの意味だ。
投げやりなのだ。
その彼女の性格はそのままなのだ。
現在、国を指一本で左右できる位置「国専属の占い師」に成った今でもだ。
もしかすると、自分でも「はっこれって遣ったら何か面白い事に成るかな?」とか適当に国策を練っているのだ。
この私の元に有る、青い首飾りを私に寄越した其のときから。
マコアお姉ちゃんは「変」なのだ。
crazyなのだ。
結局、あの青い首飾りは特別な力を持っていて、私達を救ってくれた。
私と、彼(マンミツさん)は先ず、「三途の川」へ向かった。
其の後、三途の川の「三方向」のどこへも向かわ無かった。
三途の川はただ単に、通過点として通っただけだ。
私達が向かったのは、黄泉の国だ。
マンミツさんは日本人だそうだ。
日本人は世界中で最も「陰」の雰囲気に強い部族だ。
滅びの美。
日本人は、侘び寂びを感じ様と思えば、何時でも感じられる。
その日本人の基礎能力は、日本人が思うよりも素晴らしい能力だ。
「陰」の雰囲気に強い。
免疫が有る。
私はそんな所迄考えて、私と満密さんの行き先を「黄泉の国」に選んだのだ。
私と古田満密さんの1張と1人は、黄泉の国に行った。
…物凄かった。
忙しい。忙しい。
デビル、悪魔、豚、皆皆忙しそうにして居た。
デビル、悪魔、死に神はノイローゼに成っていた。
働き過ぎだった。
だって、聞く所に拠ると人間界の日本の自殺者数が物凄い多いらしいのだ。
これは「死に神」と言う神様の仕業だ。
この「死に神」と言う神様は人間を「死なせたくする」と言う特殊能力を持って居る。
関わると、死ぬという世にも恐ろしい怪異だ。
此の怪異が、黄泉の国で大忙しだった。
黄泉の国の仕事は「終わらせる事」だ。
生きている物を、生きている者を死なせて上げると言う役目を持った怪異達が住んで働いて居る国だ。
日本人である「古田満密」さんなら、此の黄泉の国の「陰気」さに絶えられると思った。
結果から言えば、耐えられた。
ううん。
「古田満密」と言う青年はどうにもこうにも、逆境に強い気がする。
私が老婆心を働かせる事を必要としていない。
そういった雰囲気が彼の周りには流れている。
本当に1人でも生きて居られるだろう。
そう思わせる気迫が彼には有った。
「ここ、来た事が有る」
彼は言った。
そのとき!
あたりで何だか嫌な予感がした。
私は姉程では無いが一応妖精だ。
魔法くらいちょろっとは使える。
目に見えない何かが近くに居る事を知覚する事位出来る。
何か「陰」の性質を持った怪異が私達に悪意を向けている。
殺気と表現してもさして良い過ぎでは無い。
満密さんも気が付いた様だ。
其のとき!襲って来た!何か黒い物達が。
悪魔が、デビルが、死に神が。
世にも恐ろしい光景が其処には在った。
最低の陰の塊である「デビル」「悪魔」「死神様」に一遍に襲われたのである。
私は叫んだ。
昆布語で、「たすけてぇぇぇ」。
古田満密さんも叫んだ
「助けてぇぇぇ」!
其のとき、何かが光った。
私が持っていた鞄。
母の計らいで持たされた鞄。
鞄の中に何か光った。
青く光り始めた。
そして、私と古田満密さんは手を繋いだ。
すると、身体が浮き始めた。
飛行し始めた。
ああ、解った。
私は此の時点で始めて解った。
これは飛行石だ。
人間界の洞窟で彫れると言う飛行石だ。
友達の昆布に聞いた事が在る。
何か特別な呪文を口にすると、特別な何かが起きるって。
きっと、私の昆布語と満密さんの日本語が混ざって、其の何かの呪文の発音に似通ってしまったのだろう。
そして此の飛行石は呪文に反応した。
いわば誤動作だ。
その昔。、ラピュタ族という人間が居た。
そのラピュタ族は科学を使って、飛行石を結晶にし空に浮かぶ事が出来る島をいくつも空中に所有していた。
昆布の国の図書館で読んだ。
此の位の事は、妖精の国、夢の国である、昆布の妖精なら知っていて当たり前だ。
ただ、この石が其の石だとは本当に今迄気が付かなかった。
姉と綺麗だからって取り合いに成って、負けて、暫く姉が持っていて、其の後、姉が失恋して、こんなものやるよ!って私にくれた。
その青い石が今光って、私達を浮かせている。
どんどん高く上っていく。
空を上る。
ある程度上空迄きたら、夢の国を抜けて、現実世界に来ていた。
弓状列島が良く見える。
私達はどんどん登っていった。
途中、変な形をした小さなロケットを見かけたりしながら、昇っていった。
そして辿り着いた。
天に。
私達は空に着いた。
私達はそこで観光をする事にした。
先ずは神様にご挨拶をしに行って、
其れから、
「天国」にも行った。
「極楽浄土」にも行った。
単なる「浄土」にも行った。
天使とか、キューピッドとかがうろちょろしていた。
なんだか少々暇そうだ。
黄泉の国はデビル、死に神、悪魔が物凄い勢いで働いていた。
ノイローゼに成りそうだった。
と言うか、結果から言えば、悪魔、血苦味、デビルはノイローゼに成って、
昆布の国の妖精に取り憑いてストレス発散の為に、「ワカメの国」との戦争「和昆戦争」を勃発させたり、遣りたい放題だった。其の頃にはどうやら「和昆戦争」が始まったというという事が分かった。
私だって一応、昆布の国の民だ。直感で解る。
私は古田満密さんと天の国をお散歩していたが、夢の世界では「ワカメの国」対「昆布の国」が始まっていた。
私は返らない。
戦争なんかに加担したく無い。
だから、私と満密さんは観光を続けた。
花畑も在った。
綺麗な蓮の花も有った。
マイナーな所で言うと、「たまごっち」の天使っちも飛んでいた。
羽をパタパタと動かしながら。
丸型蛍光灯の様な物が頭に浮いている天使も居た。
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- 2012/09/10(月) 23:51:28|
- ワカメの国
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